星想い
「…千咲希に嫌われても…
お母さん、は、
千咲希が…大好き、だから…」
私は、とても、酷い。
こんな人を私は傷つけたんだって、
痛感して。
いてもたっても、居られなかった。
ベッドからおりて、立ち込める
冷気に構わず、扉に向かう。
鍵を開けて、ドアノブを回して、
引いた。
――扉の、前。
私の、涙でぼやけた視界の、中心。
驚いた様子で、
私と同じように泣いている、
お母さんが、立っていた。
身体が、ふるえた。
でも、言わなきゃいけないと、
ちっぽけな勇気を、振り絞った。