星想い



「…おかあ、さん…っ」



声がかすれて。



逃げそうになって。



もう、逃げたくない。



「…あんな事、言って…

 ごめん、なさい…」



…お母さんの目を見つめて、

私は、謝れた。



ぶわりと、お母さんの瞳から

こぼれ落ちる涙がより一層 量を増した。



…ギュッと、抱きしめられた。



側から見たら、なんて思うんだろう。



だけど、お母さんは、

すごく暖かくて。



冷たい空気が

身体をまとっていたことも、忘れた。



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