星想い



お母さんに抱きしめられて、

今まで積み重なっていたものが、

あっという間に崩れ落ちた。



「…っ…あの日、ね…

わたし、我慢、できなかったの…。

おぬ、まと…津田がっ…」



お母さんは、私から手を離さず、

真剣に耳を傾けてくれた。



母子家庭といわれ、腹が立ったこと。



津田のほおを平手で打って、

小沼に殴られたこと。



親友と呼んでくれた男子に、

酷い言葉を、吐いたこと。



全部、全部。



< 223 / 300 >

この作品をシェア

pagetop