星想い
こういうタイプは、嫌いだ。
…大っ嫌いな父親のように、
のんきに夢ばかりみて
暮らしてきたんだろうなって、
思ってしまうから。
…相手にするだけ、無意味だ。
はぁ、と深くため息をつくと、
無意識に一番星を見上げた。
星は好きだ。
恒星だったり
太陽に反射した惑星だったり、
科学的に大きな秘密はないけど、
それでもキレイだと思えるから…。
星屑の散らばりかけた空を見て、
屋上に来てから
少し時間が経っていたことに気づいた。