星想い
お母さんは昨日のことどころか、
一週間前のこともなかったみたいに、
快活で。
お母さんのサッパリとした笑顔を見て、
私を囲んだ訝しげな視線も、
気にならなくなった。
2人、リビングで軽く談笑しながら
30分ほどを過ごし、午後3時半。
空ヶ丘高校に行こうと、
玄関の扉を開けた。
広がる、澄み切った氷のような、空。
冷たく身を貫くような風が吹く中、
駅まで歩いていく。
制服姿に、お母さんがお節介で
つけてくれた
紺色のチェックのマフラーを巻いて。