星想い
やがて、いつもの駅で下車すると、
ただひたすら歩いた。
鋭い北風で、さっきまで
冷えのぼせていた頰に痛みが走る。
だけど、寒くは、なかった。
がむしゃらに探そうかと思ったけど、
迷子になりそうで、ポケットから
スマホを取り出して地図を見る。
普段、パケット代がかさばるから
滅多に使うことのないスマートフォン。
地図を開いている途中、
そういえば、カイとは電波じゃ
繋がっていないことに気がいった。
現役男子高校生だし、
携帯は持っているだろうけど…。