星想い



だけどなかなか、カイは出てこない。



もしかして、

もう帰っちゃったかなぁ…。



不安になりながら校門の前で

ひたすら人混みを眺めていると、

突然、後ろから肩を叩かれた。



驚いて、ビクリと身体が震えた。



振り返ると――同い年くらいの、

明るい感じの女子が3人、

声をかけてきた。



「こんちわっ!

ね、この制服星野高校だよね?

どうしたの?生徒会長とか?」



「もしかして誰かの彼女?成海先輩、

他校に彼女いるとか言ってたけど、

もしかしてこの子かなぁ」



「えー、成海先輩の?ショック…。

ねえ、誰か待ってるの?

あたし、呼んできてあげようか。

2年生限定だけどね!」



「えっ…と…」



狼狽えて、左右に視線を泳がせる。



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