星想い



茶髪の女子が、

私の方を見て口元を綻ばせる。



「でも他校のこんな子まで

魅了しちゃうんだから、

夏崎も隅に置けないね!」



「え?」



「じょーだん。

夏崎おとすの頑張ってねー!

明日、伝えといたげる!」



そう言うと、3人はまた

何事もなかったかのように笑いながら

去っていった。



何か勘違いされてそうだと、

眉をひそめた。



…嵐みたいだ。



彼女たちの後ろ姿を見送って、

苦笑いを浮かべる。



…少し変わっていて、

けれど底抜けに明るいのが

この高校の生徒なんだろうか。



私がもしこの高校に通っていたら、

どうなっていたんだろう。



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