星想い
小瓶を受け取る。
小瓶の中に詰め込まれた金平糖が、
カラリと揺れて音を立てた。
「まぁ、食えよ。
別に俺、千咲希が落ち着くまで待つし」
震える手で、
小瓶の蓋を開けて、
濡れた手のひらに金平糖を落とす。
落ちた星屑の色は、青色だった。
カイが私の手から蓋が開いたままの
小瓶を抜き取り、同じように
手のひらに茜色の星屑を転がす。
そして、ひょいと空に投げ、
見事に口の中に入れた。
…涙を拭いながら、
金平糖を口の中に入れる。
――あの日と変わらない、
優しい味がした。