星想い



昼間から酒を飲み下しては、

へらへらと笑う日々。



そんなある日、

父親は乗用車に撥ねられて

あえなく他界。



酔っ払って、ふらふらして、

道路に出たんだって。



“バカだ”って。



子供ながらに、そう、思った。



だってね、自業自得じゃない。



夢を見てばかりで、

少しも現実を見ようとしなかった父親。



宇宙飛行士?月に着陸?

星を捕まえる?



バカだ。



そんなこと言う暇があったんなら、

真面目に働いて、あの頃の私に

きちんとした生活をさせてほしかった。



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