星想い



そして9年が経った今、

私はお母さんと生きている。



お母さんは夜の仕事。



どこかのバーに勤めて、

夜は帰ってこない。



そうでもしないと、

私の高い学費と生活費を作ることは

できないから。



…苦労しているお母さんを眺めるたび、

私がいてお母さんは

不自由じゃないかと感じてしまう。



私のせいで

再婚できないんじゃないか、とか。



だって、いつもお母さんは

自分のことよりも私のことを優先する。



自分のことは、二の次で。



お母さんはまだ、綺麗なのに。



そして、父親に対する憎悪が募る。



お前が夢ばかり見て

お母さんと私を放っていたせいで、

こんなにも苦労しているんだ。



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