星想い
だからこそ、毎日 勉強をしないと
追いつけないんだけど。
それでも、カイに大げさに褒められて、
悪い気はしなかった。
私自身は大したことがないと
わかっていても、
褒められるとやっぱり…嬉しいから。
頬がゆるんできて、照れ隠しに
そっぽを向き、カイにたずねた。
「じゃあ、カイはどこ?」
「あぁ、俺?
俺は星野ほど大したとこ行ってないよ。
私立空ヶ丘ってとこ」
空ヶ丘高校って、
偏差値53、くらいのところだっけ。
中学の時に、クラスメイトが
行くと言っていた高校の名前だった。