星想い



ふぅ、と息をつくと、

また私は景色に視線をやった。



空をゆるやかに流れていく雲を、

夕焼けが赤く、染色している。



真上の空はすでに紺色。



常連の一番星も薄っすらと見え始めた。



…キレイだなぁ、空は、やっぱり。



だんだんと、屋上には薄暗がりが迫る。



今日は何時に帰ろうかな。



カイのようなタイプは苦手だから、

あんまり一緒に居たくないし…。



正直いうと、なるべくもう

出会いたくないんだけどなぁ…。



< 67 / 300 >

この作品をシェア

pagetop