星想い
ふぅ、と息をつくと、
また私は景色に視線をやった。
空をゆるやかに流れていく雲を、
夕焼けが赤く、染色している。
真上の空はすでに紺色。
常連の一番星も薄っすらと見え始めた。
…キレイだなぁ、空は、やっぱり。
だんだんと、屋上には薄暗がりが迫る。
今日は何時に帰ろうかな。
カイのようなタイプは苦手だから、
あんまり一緒に居たくないし…。
正直いうと、なるべくもう
出会いたくないんだけどなぁ…。