目を開けると君がいた
九条くんの病室のドアの前でなかなか開けられずに立っていた。
「入らないの?」
って言ってくれる人もいるけど全部無視。
今は、何にも考えられずにいた。
ドアを少しずつ開けた。
そこには、いろんな機械があって九条くんの体に連れられてて。
九条くんは眠ってて。
そばにはお母さんらしき人がいて。
杏咲ちゃんもいて。
みんな、泣いてた。
私は声もかけられずに
ドアを閉めた。
どうしたらいいのか……わからない。
今、行ったとして私には何も出来ない。
弱虫な私は訳もわからず泣くことしか出来なかった。