目を開けると君がいた



「昴?起きた!


昴が起きた……」


九条くん……、よかった。


「ごめんな。ごめん…ごめん……」



なんで謝ったりするの?

九条くん、何も悪いことしてないよ。


「お、れ……あの日…倒れて……

ほんと……こめん」


私は、泣きながら首を横に降った。


「私の方こそ、ごめんなさい。

九条くんのこと、嘘つきって

思って……信じる事ができなかったの。


ごめんね。」


九条くんは、笑ってくれた。


優しい…優しい……。

なんで、九条くんが……


ガンになるの?


神様って…ひどいよ。



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