目を開けると君がいた


「俺、病気になった…けど……

すぐ直すから……心配…すんな」


九条くんが私の手をつかんで、

嘘…ついた。


さっきの話は…聞いてなかったんだ。


嘘が大っ嫌いな私に…嘘ついた。



こんな優しい嘘で、私を

元気になせようとしてるんだもん。



「うん、早く…元気になってね」


私は、大っ嫌いな嘘をついた。

私は、大好きな人の為に

どんな辛いことがあっても

"笑顔"でいるって


決めたから。


< 155 / 162 >

この作品をシェア

pagetop