目を開けると君がいた


「華園?大丈夫か?」


ずっと、黙っている私を心配して九条君が声をかけた。


「あ…ごめん、びっくりして……」


私は、1日にこんなに人と喋ったりするのは久々だった。

だから、びっくりして黙ってしまった。


「もう、昴がいきなり紹介するから華園さんびっくりしたんだよー?」


え、九条君の、せいじゃないよ。


「え、ごめんな」


だから九条君のせいじゃないよ!


「……」


だけど、声を出せなかった。


「ごめんみんな、今日は帰って」


「おう、華園さんと仲良くな」

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