目を開けると君がいた
「野亜?聞いてる?」
私が休み時間に1人で本を読んでいたら
隣から翔君が声をかけてきた。
「あ、ごめん…どうしたの?」
「……今日、俺ら日直だから野亜は日誌書いて。」
「うん、わかった」
翔君とは、私達が付き合ってる噂が流れてからぜんぜん喋っていなかった。
なんか…気まずい……。
前まで杏咲ちゃんと翔君といると
心から笑えたのに。
いつの間にか、私の安心できる場所は
無くなっていた。