雨の降る夜に
健二は電車から降り、自分のアパートへと歩を進める。

もう太陽は沈んでいて、辺りは薄闇に包まれている。
アパートまではそう遠くない。
歩いて10分程度といったところだろう。


公園を通り過ぎる頃になると、健二は誰かにつけられているような感覚を覚え、ばっと後ろを振り返った。
・・・・・誰もいない。

だめだ。夜道を一人で歩いていると、どうしても後ろが気になってしまうようだ。

健二は自分で自分を笑い、アパートに入っていった。

さっきの公園の傍にある電柱の後ろには松浦一樹の影があった・・・・・・
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