雨の降る夜に
「そっ、そんな・・・・。」


3人は信じられないと言った風に口をぽかんと開く。

「オレが嘘を言うと思うか?現に健二だって斎藤の姿を見たんだろう?」


た、確かに・・・・。

あの人影は翔吾だったような気がしていた。

しかしそれだけでは納得がいくはずがなかった。


「でも、でもなんでオレをはめようとする?」


「それはまだ分からない。でもおかしいとは思わないか?何故斎藤はお前らの前から急に姿を消した?」


何も言い返せない3人。


「とにかく健二を陥れようとしている。これは事実だ。そのためにオレがお前の護衛につくことになったんだから。」


なるほど、だから変な時期に転校してきたわけだ。
健二は合点がいった。


プルルッ、プルルッ、プルルッ。


松浦の携帯が鳴った。

ディスプレイを見て、


「おっと、早速警察からのお呼び出しだ。行ってくるよ。」


ああ、と返事をした時には扉を開けて出てっていた。
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