雨の降る夜に
「あ〜あ、電源切れちゃった。まったく〜、」

と言いながらつまずいた方を見てみると、そこには・・・・・

男が倒れていた。



暫く目の前の状況を理解できず、立ち尽くす健二。

「うっ、うわっ!!」

ようやく反応する余裕の出来た健二は、腰を抜かして床に尻餅をついた。

何だよこれ。何でこんな所に人が倒れてんだよ・・・。意味分かんねえ・・・。

もしかして・・・・

死んでる?!

健二は完全に混乱していた。何せ倒れている人を見るのは初めてであったから。
「いや、まだ生きてるかもしれないじゃん。まだ助かるのかも。」

、と良い方向に考えを持っていき、男に近づく。

携帯をポケットにしまい、男に触れようとした。

ザッ、ザッ、ザッ。

手を止め、人の足音に反射的に顔を上げる。

白衣のような服を着た少女。患者のようだ。

見た感じからして、小学校高学年といったところだろうか。
細い腕に可愛らしいぬいぐるみを大事そうに抱えている。

まずい、と健二は直感的に思った。
こんなところを見られたら、オレがやったみたいに思われる!!
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