キミへの想いを10文字で。
人の話をよく聞かない翔琉は、希美から言われたプレゼント交換の部分をすっぽり忘れていたー、とのことで。


まぁ、どっちにしろ、急に人数が増えたわけだから、出来なかったんだけどね。


……どうしよう、このタオル。


そんなことを考えているうちに、やっと家の近くまできて。


いつもはあっという間なのに、今日は長かった……。


「どうもありがとう。ほら、ここ、翔琉の家。あたしんちは、2軒先の、あそこだから」


「……本当に近いんだなー」


黒川君が、家を見比べながら言う。


翔琉の家の前で『じゃあここで』って言うのも変で、結局家の前まで来てくれて。


「ほ、ほんとにありがとう、あ、よかったらこれ……」


あの、タオルを黒川君に押し付けてみる。
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