キミへの想いを10文字で。
「……ちょっ、」


翔琉の身体は、あたしが思っているよりもずっと大きくて、しっかりしていて、温かくて。


決して小柄ではないあたしが、すっぽり包まれているような。


て言うか。


「…………っ」


耳元で翔琉の声が聞こえる。


同時に、希美の台詞もよみがえる。


黒川君の存在が、あたし達の刺激になるとかなんとか。

……もしかして、もしかして。


翔琉、妬いてるの?


「…………だ」


耳を済ます。


行くな、とか言ってくれちゃう??


そしたらあたし、ちゃんと素直になって、翔琉が好きって伝えて、そしたらあたし達ってば両想いで……


そ、っと翔琉の背中に手を回してみようか、と腕に力をいれる。
< 215 / 318 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop