キミへの想いを10文字で。
「……で?」


で、って……。


そりゃそうか。翔琉は、あたしと黒川君をくっつけたがっていたもんね。


このテンションは嵐の前の静けさってやつ……?

ふざけんなバカってキレる準備?


だけど、仕方ない。


あたしは、全部終わりにしなくちゃいけない。


「で、って言うか。気づいちゃったんだよ。いや、分かってたことなんだけど……あたし、翔琉のことが好き」


言った。


言っちゃったよ。


「…………」


案の定、黙り込んでる翔琉。


そりゃ困るよね。わかってるし。


「……翔琉のお姉ちゃんへの想いは勿論知ってる、よ」


ヤバい。
自分で言っておいて、泣きそう。


知ってるなら、何で告ってんだよ、って思うよね。
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