キミへの想いを10文字で。
「行くのね?あんた今行くって言ったね?翔琉のとこ、いくのね?」


希美があたしの両手を取り、嬉しそうに叫ぶ。


あたしと翔琉の小康状態を、ぬるま湯のような関係を、ずっとヤキモキしていたであろう、希美。


だけど、告白までしたのにスルーされたあたしに、これ以上頑張れなんて言えなかったんだよね?


その、優しさに甘えてここまでズルズル来たけれど。


あたしも、もう一度翔琉にアタックしてみようか、なんて……



気兼ねなく希美を博己君の元へ送り出したいから、口をついて出た嘘だけど、こうなったら後には引けない。


「じゃあ、よし、一緒に行こう!」


急に元気になる希美。


対してあたしは……自ら言い出したとは言え、早速後悔。


翔琉に会って、どうするっての……。
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