キミへの想いを10文字で。
「大体、筆跡でバレるでしょーよ」


「!!!そっか。お前天才か」


くだらないことを話しながら階段を降りる。


玄関に着いても、何だか名残惜しくて、思わず


「真相を問い詰めたりしなかったよ」


さっきの話を口にしてみる。

電話中とは言うものの、同じ家の中にお姉ちゃんがいるわけだから、なるべく声は小さくして。


「……そか」


ええええええ。なにそれ。


「反応、薄っっ」


「だって、しょーがねーじゃん」


何だか面倒臭そうに翔琉がぽりぽりと頭をかく。


「何がよ?!」


「だって、全部聞こえてたし」


…………はい???


ぜ、全部……って?
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