キミへの想いを10文字で。
「一花ちゃん、部屋入っていい?」


……いや、もう入ってるんですけど。


かわいい子が天然って、反則だと思う。さすがヒロイン。


まず周りの顔色、空気を伺って最適な立ち位置を探す癖のついているあたしとは違う。


「……ねぇねぇ、クリスマスじゃない?」


……唐突。


お姉ちゃんは、あたしの部屋にかけてある、シンプルなカレンダーを見ながら言う。


何だかクリスマスが明日にでも来そうな声音だけれど、今日は11月の終わり。


……ま、いいけど。


お姉ちゃんは、勝手にあたしのベットに座り、なおもごしごしと柔らかそうな髪の毛を拭いている。
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