キミへの想いを10文字で。
お姉ちゃんをよく見ると、ベットの上で何やら手を動かしていて……。


「結実ちゃん、それって……」


その仕草。そして、手元のそのもふもふの……


「えへへぇ……あと1週間だから、急いでるんだ!」


お姉ちゃんの手には、柔らかそうなグレーの毛糸の……編みかけのマフラー。


なるほど。

だから、あたしとの会話に時差があったのね。


あたしは……編み物なんて出来ない。


昔、ママがあたしとお姉ちゃんに教えてくれたけど、あたしはすぐに投げ出しちゃって……。


「忙しいとこ、邪魔してごめんね」


いいのに、という声を背中に受けながら、部屋を出る。
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