人魚姫の真実
キーンコーンカーンコーン

HRの始まりを告げるチャイムと共に、私と麻衣は教室、2-5に入った。

「ねぇ知ってる?転校生が本当はいるんだって~」

「転校生?そんな人いた?」

「そんな人いないよね!?」

「見たことねぇし」

席に座りおしゃべり。

麻衣と私は窓側の後ろの席。

私が1番後ろで、麻衣がその前。

2人で仕組んだから当たり前なんだけどね。

あんまり見えにくい場所だから好き。

男子の人数が少ないから、隣に誰もいないのがちょっと寂しい。

自由気ままに出来るからいいけど。

ガラガラッとドアが開き、担任が入ってきた。

「みんな席に着け。今日は転校生を紹介する。入って来い」

ドアの方を見ると転校生が入ってきた。

教室の女子がざわつく。

だって入ってきたのはものすごくかっこいい人だったから。
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