人魚姫の真実
佐藤先輩の友達とも会った。

中には学校の同じクラスの人もいたけど、誰一人気づかない。

そんなに違うのかと思ってしまった。

「じゃ行く?」

「あ、はい」

私達は、街に行く電車に乗った。

「今日も可愛いね~」

「そんなことないですよ」

佐藤先輩を好きになれない理由。

ものすっごく女好きだから。

可愛いと思った子には片っ端から声をかける。

もちろん先輩はかっこいいから断る女子なんていない。

私は断ったけど先輩があまりにもしつこいから“友達”という形でOKした。

やっぱり断っとけばよかったと思う。

〈次は立川~次は立川~〉

数分で街に着いた。

電車の中での話はとてもつまらないものだった。
< 24 / 36 >

この作品をシェア

pagetop