黒色女子を個人授業
彼は私の肩に顔をうずめて、抱きしめる手に力を込めた。

彼の温かさを感じる。


彼だって、私と歳のそう変わらない、一人の若者で。

ずっと、無理してきたんだなあ。


私は彼の髪に触れ、そっと抱きとめた。


初めて甘えてくれた嬉しさと、彼の力になれた喜びと

彼はこんなにも弱っているのに、何故だかとても可愛らしく思えてしまって

私は彼の頭をそっと撫でた。


それに答えるかのように、彼が私をぎゅっと抱きしめる。
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