黒色女子を個人授業
……心臓が止まるかと思った。

私は胸を撫で下ろす。


「……脅かさないでくださいよ」

「酔いつぶれた子に手を出すほど無粋じゃないよ」


大城さんはそう言って立ち上がると、カーテンを開けた。

「ほら、見て」


窓から光が差す。

私が立ち上がると、海から顔を出す朝日が見えた。


「うわぁ……」


水平線が煌きながら揺れている。

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