黒色女子を個人授業
私の浴衣の肩口に手をかけたところで、ふと彼の動きが止まった。

ゆっくりと唇を離す彼に、私が目を開けると

「……こんなことしちゃ、いけないね」

彼は苦しそうに呟いた。


「僕が君に手を出したら、今まで築いてきた信頼が全て壊れてしまう」


「構わないです」

躊躇う彼に私は答えた。


もう全部どうでもいい。

大城さんの特別になりたい。

もっともっと、近くにいきたい。

< 338 / 510 >

この作品をシェア

pagetop