黒色女子を個人授業
「……大城さん、ひょっとして私をからかって遊んでます?」

「君が悪いんだよ。
可愛いリアクションするから、つい、からかいたくなる」

すると握っていた手を離し、今度は私の肩に回して、ぎゅっと抱き寄せた。


「ちょっと、大城さん! こんな道端で……」


彼は何食わぬ顔で私の肩を抱いたまま歩き続ける。


「……周りに見られちゃう」

「見せつけてやればいい」

私の耳元で囁いた。


「彩香は恥ずかしがり屋だね」


……今、彩香って言った……?

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