黒色女子を個人授業
「そうだ、寄りたいところがあるんだけど、いい?」


私が頷くと、彼はデパートの入り口へ向かった。


ここは、昔、一緒に財布を買ったときに来た……


黙って着いていくと、彼は例のブランドショップの前で足を止める。

相変わらず、華やかで、可愛らしくて。

私とは全く正反対の……


「……またここですか?」

「そう」

彼は満足げに頷く。


「今度は何の用です?」

嫌な予感がする……


「君に買ってあげたいものがあるんだ」

彼はにっこりと微笑んだ。
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