黒色女子を個人授業
翌日。三人は微妙な空気のままで、2日目の出張を終えた。


「報告書、まとめられそうか?」

クライアント先からの帰り道、俺が花山に問いかけると

「まだ少し情報が足りないところがありますね。
明日またクライアントに確認してみないと」

少し難しそうな顔で答えた。

「よろしく頼むな」

俺は短く返事をする。


俺たちが並んで歩く後ろから、滝川の厳しい視線を感じていた。

奴は仕事中だろうが何だろうが、四六時中、俺を睨み回している。

確かに悪いのは俺なんだが、仕事中にどうこうしようなんて気はさらさらないからさ、会社にいるときくらいは勘弁してくれ。
< 480 / 510 >

この作品をシェア

pagetop