黒色女子を個人授業
これには花山が黙っていなかった。

「ちょっと! 何、人のこと勝手に言ってんのよ!」

彼女は頬を赤くしながら反発する。


彼女の言葉も聞かず、滝川は俺に噛み付いた。

「もう、花山さんに近づかないでください」

そう言うと、花山の腕を引っ張って、俺から距離を置いた。


俺より数メートル先を歩きながら、花山と滝川が言い争う。

「滝川くん、意識し過ぎ!
もうちょっと普通に接してくれない?」

「だって、花山さんの辛そうな顔、見てられないんですもん」

「そんな顔してないわよ」

「嘘だ! 好きで好きでしょうがないって顔してる」


おーい。話してる内容が全部俺に筒抜けなんだが。
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