黒色女子を個人授業
あれ? まんざらでもないのか?

もしかして、OKする?


花山の煮え切らない態度にイラっときた。

ちょっと待てよ、昨日まで俺のこと見てたくせに、そんなにあっさり乗り換えるのか?

なんだよそれ。

ひどく嫌な気分になった。


「いい加減にしろ、帰るぞ二人とも」

気がつくと、俺は二人の間に割り込んでいた。


仕方なく、三人は無言のまま、ビジネスホテルへと向かう。


なんだ俺。嫉妬しているのか?

今までに抱いたことのない感情に動揺する。


花山が滝川のものになるなんて許せない自分がいた。

だが、彼女の幸せを思うなら応援してやるべきなのか……?

無理だ。とてもそんな気にはなれない。


自分の最低な感情を自覚した俺は、このままではいけないと思った。
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