黒色女子を個人授業

「女性として、見ているよ」

俺は呟いた。


彼女は涙が溜まった瞳を上げると、再び俺の袖口を遠慮がちに握った。


彼女が何を求めているのかは分かる。

だが、それに答えてしまったら、土下座までした俺の決意は何だったんだ。


「俺、謝りに来てんのに、最低過ぎるだろ」

「今井さんが最低なのは、もうよく知ってます」

「なんだよそれ」

耐え切れなくなって、彼女をそっと自分の胸元へ引き寄せた。


うわ、これまたダメなパターンだ。

理性が警鐘を鳴らす。

が、彼女のはにかんだ表情に、そんなものは吹っ飛んだ。


彼女の腕が、きゅっと俺の腰に回る。