黒色女子を個人授業

ああ、幸せだ。

こんなことで満足してはいけないのに。

それでも私は、嬉しくて仕方がなかった。



やがて、彼は部屋から出て行った。

私はぐったりとベッドに身を置きながら、彼のいた場所を確かめる。


さっそく、滝川くんとの約束を破ってしまった。

あれだけ私のことを心配していてくれたのに、あっさりと裏切るなんて。

私って酷いやつだ。


滝川くんはあれだけ警戒していたから、ひょっとしたら今ごろ、私と今井さんが一緒にいたことに気づいているかもしれない。

寝たなんて知れたら、今度は本当に泣いちゃうかも。

なんてごまかそう。