黒色女子を個人授業
「最悪ー……なんでよりにもよって彩香なのー……?
もっととびきりの美女とか、ものすごいお嬢様とか、そんな相手だったら諦めがつくのに……」

天野への不満を隠しもせず溢す花山を見て、実はこいつら、それほど仲が良くもないんじゃないかと思えてきた。

「普通友達なら喜んでやるとか、彼氏ができてよかったねーとか、そういうリアクションなんじゃないのか?」

「冗談じゃないわよ」

花山は静かな殺気を携えて俺を睨みつけた。

「私達女子が、男を捕まえるために一体どれほどの時間とお金を費やしてると思ってるの。
エステとジムに通いながら、毎日早起きして顔作って必死にオシャレしてるっつの。
それを仕事一筋でなんの労力も使ってない彩香にあっさりと持っていかれちゃうなんて。
私達の努力は何だったっていうのよ」


あー……

女性ってそんなこと考えながらオシャレしてるんだ。

なんかその必死な感じ、ひいちゃうなー。
< 75 / 510 >

この作品をシェア

pagetop