青空の下月夜に舞う
家がなくなりました
「今週中に出て行ってくれる?」
朝6時50分。
朝からチャイムガンガン鳴らしたのは頭がハゲてる大家さん。
え。何それ。ちょっとまってよ……
「どういう事でしょう……」
「手紙、見た?ポストに入れてたんだけど……」
いや……見てない。
バイトで忙しくて見てないよ。
てか見る暇ない位忙しい。
玄関に備え付けてあるポストを開けると、数枚の紙が。
しゃがんで紙を集めて、手に取り一枚ずつ確認する。
えっと……これは水道代……電気代に、ガス代……あった!これだ!
宛名もなく、白い紙に書かれた直筆の手紙。
今時パソコン使えねえのかよオヤジ。
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