青空の下月夜に舞う
最後のメールには、

【電話して】

とだけ残されていて。

完全においてけぼりを食らった気分。


学校一日行かなかっただけで、私かなりノリ遅れてる感満載じゃん。

授業は……終わってるかな。


電話をしようと、着信画面に切り替えた時。

電話が掛かってきたタイミングと、ボタンを押したタイミングが丁度重なって。


「わ!誰?!えっと……もしもし!」


慌てて耳に携帯をあてた。


『あー……俺』

「誰?俺、さん?」

『てめぇ、わざとだろ』

「後ろの席の俺さんでしょ。何。ビビったし」


声で分かって幸い。
祐也だ。学校からかな。

一瞬……朝のメールがあったから。焦った。


「どうしたの?あ、ヘルメット?」

『それはいつでもいいんだけどさ。お前俺の事で何か言われても、知らない振りしてくんねえ?』

「は?誰に」

『誰にでも、だ 』

「はあ?意味分かんないんだけど。あんたそんなに有名人なの?」

『そこそこ?』

「変な頭してっからだよ」


間違いないね。真っ赤だもん。
しかもあんな爆音バイク乗ってたら嫌でも目立つ。
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