青空の下月夜に舞う
「理不尽過ぎる……」
「ごシューショー様」
酷く馬鹿にしてやがる。
ため息混じりに吐き出した言葉を、慶太郎は見事に拾い、タバコを口にくわえると。
「ほら。座れよ。体いてぇんだろ」
ポンポン、と。
隣を手で叩き、私を誘う。
噂事態が、不確かな物。
だから私は。
「素直でよろしい」
「理由ぐらい。知りたいでしょ。私こんなに殴られたんだから」
「あはは!マジで女ってすげぇよな。大人しそうで、ナヨってる奴程質がわりぃ」
うひゃひゃっと笑う慶太郎。
いや、笑えないから。
痛みに顔を歪めながら、ゆっくりと慶太郎の横に腰を下ろした。