青空の下月夜に舞う
「祐也に、かけて」


使い方わかんないからって、人の携帯をいじくりまわしていい事はないだろうから。

手渡しながら、慶太郎に告げる。


すると。


「ああ!麻衣ちゃんガラケーだっけ?オッケーオッケー。意外と考えてんね 」


やめて下さい。
恥ずかしいんだから。

スマホを受け取った慶太郎は、直ぐに電話をかけてくれたけど。


「祐也寝てた?」

「うん」

「チッ……」


小さな舌打ち。

何度かかけ直してくれたんだけど、祐也は電話に出なかった。


「ライン打っとけばいいか。麻衣ちゃん今日バイト?」

首を横に振る。

「じゃあ……家来る?響が居るけど」

「や、私今日友達と約束が……」

「そっか。あー……どうしよっか。今日これで終わりだっけ?まだ後20分あんね。どうする?一発ヤる?」
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