青空の下月夜に舞う
最初は私の心配をしてくれていたセナも、段々呼び出してきた三年生にムカついてきたらしくて。

後半は、殆ど文句を言ってるだけだった。


それでも、私の事を自分の事の様に怒ってくれる姿が嬉しくて、終始ニヤつく私。


「麻衣、キモ」

「知ってるし」


結局、今日は泊まる事になったセナ。

お風呂から上がって、部屋着に着替えると、私の太ももを痛そうな顔で眉を歪めて見つめるから。


「実はここ一番痛い」

「……だろうね。これは酷いわ」


赤く腫れている。
時間が経つと、幾分ましになった気もするし、きっと大した事はないだろう。

せっかく、セナが久しぶりに泊まりに来たんだし、何より自分の家だ。
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