青空の下月夜に舞う
何か、って……

「レイプとかレイプとかレイプとか?」

あまりにも苦しい表情を浮かべるもんだから。

いつもの祐也が、急に恋しくなって。
学校みたいにおどけて見せた。

すると、方の力が抜けたのか、大きな溜め息を吐くと、


「お前……だから動くなって……まあ、いいか。ほら、乗れよ」

ヘルメットは?!
って。

少しだけ思ったけど。

私から視線を反らして、奥を見る祐也の目が。やっぱりいつもと違くて。

ただ微笑んでるだけの雄大に対し、戦闘体制完璧だとでも言いたげな、周りの目。

異質なこの空間から早く抜け出したくて。

祐也のバイクに跨がった。


「上原あ!!!!」

その瞬間――飛んできた声は雄大。

エンジンをかけようとした手はピクリと止まり、赤い頭がプレハブの前に立つ雄大を射抜く。
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