青空の下月夜に舞う

扉が閉められた事で、再び廊下は静寂を取り戻す。

え。
待ってなきゃ、ダメ?

私早く学校行かなきゃいけないんだけど。


そう思い悩む事数分。

……もう、いいよね?
また変な声聞こえてきやしないよね?

第一、私あの裸女……や、あの女性を誰だか知らない訳だし。

しかも私まみ、じゃないし。


うん、行こう。そうしよう。

廊下に向いてた体を玄関に向け、ドアノブに手をかけ、ガチャリと音がした時。


「おい、どこまでなんだよ」


びくう!!!!
体が反応。異常なくらいビビった。

振り返れば、さっきの裸女。


「待って、って言ったじゃん。まみちゃんって天然?マイペースなだけ?」

「いや、はぁ……」


つか。
制服着てるし。しかも……


「行こっか。つーかまみちゃん見すぎじゃねえ?」

「制服……」

「可愛いっしょ?このリボン。ワインレッドのチェックって中々ないんだよ。あ、緑ならあるよ?まみちゃん付ける?てか、ボタン閉め過ぎじゃね?」

「いい、です……」


私が驚いたのは、リボンの色でも、はだけてる胸元でも、しゃべり方が一々疑問系な事でもない。


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