青空の下月夜に舞う
風が頬を撫でる。
居心地の悪さから、私達は先生が来る前に屋上に向かった。
「噂なんてさ、今まで麻衣は無関係とばかり思ってたよ」
「私学校以外じゃバイト漬けだからね」
「しかも時の人並み」
どんなもんかは、計り知れないけど、教室に入った途端、向けられた視線は、決して好意的ではなかった。
寧ろ……
「みんなが私を避けてるみたいに見えた」
呟いた言葉をセナが拾う。
屋上に来る前に買った、パックのジュースのストローを吸った後口を開く。
「よいしょ。二時間目から出る?つーか避けるでしょ。無邪気に拉致られたんだから」
腰を下ろしながら、放った言葉に、私は思わず目を丸めた。
「……何で知ってるの?」
「嘘。あれマジなの?」
背中に冷や汗。
そんな私とは対照的に、冷静なセナ。