青空の下月夜に舞う
どこまで、噂になってるんだろう。

次の言葉を待っていると、次に降ってきたのは。


「祐也くんのセフレで嫉妬深い女が無邪気に拉致を命令したんでしょ?でも祐也くんの彼女じゃないって分かったら殴られて捨てられたんだって?」


「え……?」


「祐也くんの彼女は勿論、セフレにもなれなかった可哀想な女って」


「は……?」


「ねぇ、どこまでが本当なの?まさか回されたり…」

「してたら学校こないから」

「だよね」


結果は分かってただろうセナは、あっけらかんと話す。

その姿に、胸を撫で下ろした。
良かった、と。心から思えた。


「祐也くんの彼女じゃないってのは私は分かってたけどさ。隣のクラスの子で、ミーハーな子が居てさ。ラインで入ってきたから吃驚して」


そうなんだ。
一日でそんなに噂が変わるもんなんだ、と。

昨日までは祐也の彼女で。
今日は祐也に捨てられた可哀想な女って訳だ。


「祐也ってモテるの?」

「驚異的だよ」
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